上野精養軒
緑豊かな上野恩賜公園に落ち着いたたたずまいを持つ上野精養軒。明治5年創業のフランス料理の老舗で、文明開化の頃は名士が馬車で訪れたとのことです。夏目漱石『三四郎』や森鴎外『青年』など、様々な小説で登場します。
ディナー向きの“グリル”は私には敷居が高いので、カフェレストランの“ランドーレ”に入りました。こちらは扱い上は軽食堂となっていますが、さすが精養軒、ウェイターさんはしっかり蝶ネクタイをしています。
高級フランス料理を前面に押し出している精養軒ですが、一番人気があるのが元祖と言われるハヤシライスです。精養軒の林さんがまかない料理として考案したとか、宮内庁のレシピが精養軒に伝えられ広まったという説があります。なお、日本橋
丸善の早矢仕さんが考案したという説(レストラン マルゼン もご参照ください)や、ハッシュドビーフ
ライスがなまったという説も有名です。実際どうなんでしょう?
ここのハヤシライスは、ソテータイプではなくオーソドックスな煮込みタイプです。長時間煮込んだソースは、程々に抑えた酸味とタマネギの甘さがマッチしており、安食堂の薄っぺらい味とは程遠いものです。肉は少々脂がキツイと感じるものの、ソースの味がよくしみこんであり、口の中でほぐれる柔らかさに仕上がっています。サラダもついてきますので1,300円の価格設定は納得ですが、もう少し量が欲しいと思いました。

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